法人が土地建物(不動産)を売却した時の会計処理として、仕訳の方法を紹介します。個人の場合の仕訳とは異なるので注意が必要です。
■土地建物(不動産)の売却と会計処理をする時期
土地建物(不動産)の売却の会計処理する時期には、不動産の売却日は原則として不動産を引き渡した日が定義されていますが、「契約書を作成した日」か「実際に不動産を引き渡した日」の中から選ぶことになります。
しかし、契約日と引き渡しの日には期間のズレが大きいので会計処理は、資産額の調整を行う場合に、年度末や年度をまたいで処理を行います。
■法人の会計処理
法人の会計処理では、事業の収入を合計して、経費を差し引いて利益を求めます。事業の収入の合計額に課税が行われます。これを「課税所得」といいます。法人の税率を求めるのは資本金と課税所得によって決められています。
・1億円以下の資本金に対する税率は800万円以下で15%、800万円超えは23%になっています。
・1億円を超える資本金に対する税率は23%で固定されています。
※個人の場合の会計処理は所得の種類によって仕訳されます。
■土地の売却による仕訳例
不動産売却による頭金を振り込みによって受け取った場合の仕訳は、「借方勘定科目」に記帳するには「普通預金」として金額を記入します。対する「貸方勘定科目」には、「前受け金=頭金」として金額を記入します。
以下は例として、500万円を頭金として普通預金に振り込まれた場合の処理です。土地の仕入れは1800万円でしたが、2000万円で売却して200万円の利益となりました。
①頭金の仮受け時点の仕訳
◎「借方勘定科目」(左側)
・普通預金 500万円
◎「貸方勘定科目」(右側)
・前受け金 500万円
※最終残高と一緒に引き渡しが行われる場合には、この段階では収益は確定していません。
①-2売却時の処理(引き渡し)
◎「借方勘定科目」(左側)
・前受け金 500万円
・普通預金 1500万円
◎「貸方勘定科目」(右側)
・土地 1800万円
・固定資産売却益 200万円
■土地と建物の仕訳例
2000万円の不動産を売却して契約時に500万円を頭金として受け取りました。残金を1500万円振り込みで受け取りました。土地の価格は1200万円として建物は800万円で減価償却費します。減価償却時の建物価値は700万円です。
減価償却費は50万円として計算しました。償却前の利益は100万円です。
②-1 売却時の処理(引き渡し)減価償却の場合
◎「借方勘定科目」(左側)
・減価償却費 50万円
◎「貸方勘定科目」(右側)
・建物 50万円(売却までの償却額として)
建物の減価償却した時点の価格が「700万円」の場合は50万円を差し引いて650万円になります。
②-2売却時の処理(引き渡し)
◎「借方勘定科目」(左側)
・前受け金 500万円
・普通預金 1500万円
◎「貸方勘定科目」(右側)
・土地 1200万円
・建物 650万円
・固定資産売却益 150万円
(土地の価格800-650=150万円)
◎減価償却費の仕訳は、「売却日までの減価償却費」として計算が必要になります。期首日(会社の会計期間の最初の日)から売却日までを減価償却の対象とします。「借方勘定科目」には「減価償却費」として金額を記入します。「貸方勘定科目」には計算による減価償却費を記入することになります。
また、不動産の種類を「建物」と記載して「借方勘定科目」と「貸方勘定科目」の金額を同額にします。
◎法人が不動産売却時の経費
不動産の売却には、印紙代や仲介手数料がかかるので、経費として求めます。帳簿価額は、土地と建物では表している内容が違ってきます。建物に対しては毎年減価償却をすることになります。
・土地の帳簿価格は売却日の価格
・建物の帳簿価格は「取得価額-売却日までの減価償却累計額」です。
■法人の減価償却の注意点
法人が減価償却する場合には「任意償却」として年間の費用内であれば自由に経費を決めることができます。個人の場合には1年間の減価償却費すべてを経費にします。
■まとめ
法人が土地を売却した場合の仕訳は、決算期による売上の調整が行えることと、経費に関しても年末で計上したり年度をまたいだりできます。消費税に関しては、土地は非課税ですが建物は、課税業者であるかどうかと、課税売上が1000万円以上に対して消費税を計上することになるので注意しましょう。
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