サラリーマンのように年末調整をしている人には、確定申告はなじみがないかもしれません。ただし、不動産の売却で利益が出た場合には確定申告の必要性が出てきます。今回は、その確定申告の必要性について紹介しましょう。
確定申告とは、個人の所得税を確定
給与所得のように、年末調整で税金を支払っている方には、確定申告は必要がないのですが、一般の事業者や個人の場合でも収入のあるなしに限らず確定申告を提出します。サラリーマンや一般の方でも、不動産売却の際に利益が出た場合、原則として確定申告を行います。
◎所得とは
何らかの収入があった場合に控除などを差し引いて、税金を課税する金額の事を言います。収入額と所得額は違います。
不動産売却は分離課税
税金の課税方法は、他の所得と合計して課税する「総合課税」と単独で課税計算する「分離課税」があります。不動産売却は、「譲渡所得」と言って「分離課税」の一つなので、別々に課税計算する事になります。
■譲渡所得の計算方法
・譲渡所得の求め方は、「売却した収入金額」-「取得費用-売却時の経費」-「特別控除」
・譲渡所得税(売却による税金)は、「譲渡所得」×税率(所得税+住民税)
■用語の説明
・「取得費用」は、売却対象の不動産の購入金額や建物がある場合の「減価償却費」や関係する経費類などを含みます。
・「減価償却費」は、建物の耐用年数や償却率によって建物の資産価値を求めます。
・「特別控除」は、マイホームの売却で3,000万円の特別控除などがあります。
・譲渡所得税の税率
5年に満たない「短期所有税率」=39.63%と、5年を超す「長期所有税率」=20.315%があります。
不動産売却と確定申告の基準判断
確定申告の必要性は、譲渡所得でプラスがあるかどうかです。不動産売却で利益が出た場合には、確定申告の必要があります。マイナスの場合には、確定申告しなくても良いのですが、場合によっては節税の為の条件を満たす事で、マイナスでも申告を必要とします。
■サラリーマンには20万円ルールがある
サラリーマンで年末調整を行っている者に限って条件を満たす事で、他の所得が20万円以内であれば、確定申告の必要がありません。その条件とは、給与収入が2,000万円未満の場合で、以下の条件に当てはまると申告の必要がないのです。
・1か所から給与をもらっていて、他の所得が20万円以内の場合
・複数から給与をもらっている場合の、年末調整を受けていない給与と他の所得が20万円以内の場合
譲渡所得の確定申告の特殊な場合
利益のない場合には確定申告の必要はないのですが、節税になる条件に該当する場合には、マイナスでも確定申告をした方が良いです。
■譲渡損失が出た場合の確定申告
一定の要件を満たせば、給与や他の所得と損益通算ができます。「損益通算」とは、複数の所得を合計してマイナスにする事で、税金の課税を減らす事ができます。不動産売却の年度以外にも、最大で3年間の繰り越しができるので節税になります。
■居住用不動産に買い換えの特例の条件
1-売却した不動産の所有期間が5年以上です。
2-買い換え不動産
・床面積50平方メートル以上。
・前の不動産が、売却から3年の間に購入。
・10年以上の住宅ローンが残っている事。
・取得した年の翌年12月31日までの間に住む見込みである。
■特定居住用財産の特例
1-所有期間は5年以上である事と、売却しても10年以上の住宅ローンがある事です。
まとめ
不動産売却では、利益が出た場合には確定申告が必要です。マイナスの場合や特別な条件によって、申告の有無が異なります。節税にも関係する事なので、しっかりと確定申告の必要性を理解しましょう。
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