不動産の売却を扶養に入っている方の名義で行う場合は、「扶養控除」についても考えておかなくてはいけません。扶養に入れるためにはいくつかの条件があり、不動産の譲渡所得によっては、特定の控除を適用できなくなる可能性があるのです。
扶養控除の対象となる要件
配偶者特別控除とは別に設けられた扶養制度もあります。納税者に所得税法上の控除対象扶養親族となる人がいる場合に、一定の金額の所得控除が受けられる制度のことを「扶養控除」と言います。扶養親族に該当する人の要件は、
①配偶者以外の親族(6親等内の血族及び3親等内の姻族)または、里子や市町村長から養護を委託された老人であること。
②納税者と生計を一にしていること。
③年間の合計所得が38万円以下であること。(給与のみの場合は給与所得が103万円以下)
④青色申告者の事業専従者としてその年を通じて一度も給与の支払いを受けていないこと。または、白色申告者の事業専従者でないこと。
と、なります。扶養をしている立場の方(面倒を見ている側)を「扶養者」、扶養されている立場の方(専業主婦など)を「被扶養者」と呼びます。
不動産を売却することで被扶養者の方に一定金額以上の所得が出てしまった場合は、扶養から外れる可能性があります。
不動産売却をしたら扶養を外れてしまう?
不動産を売却することで被扶養者の方が扶養から外れる可能性がある。と前述していますが、それはなぜでしょうか。
不動産を売却する時に、できることなら「損」をする取引はしたくないものです。しかし、売却価格や不動産を得た時にかかった費用に応じて被扶養者の条件から外れてしまうかもしれないのです。
■ポイントは譲渡所得
譲渡所得とは、不動産を売却した時に出た利益のことを言います。売却価格から物件を購入した時の価格と、仲介手数料等、建物の場合は購入価格をそのまま使って計算するのではなく、減価償却をした後の価格を使って計算することになります。
これらの価格が38万円を超えていた場合、その年だけ税金などの控除を受けることができなくなります。
■扶養を外れた時の影響
扶養家族が一定額の収入を得た場合には扶養を外れる必要があります。収入額によっては、国民年金や国民健康保険の支払額や所得税、住民税の支払いによって働き損になってしまうこともあり得ます。
まとめ
紹介した通り、扶養控除は収入が年38万円以下の場合のみ受けられることになり、不動産売却する際には、譲渡所得が38万円を超えるかどうかがボーダーラインとなります。仮に38万円を超える大きな利益が出ているのならば、控除の適用外となりますので、売却をする前に名義を被扶養者から扶養者に変更することをお勧めします。但し、名義変更には10万円ほどの費用がかかります。
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